21.イギリスのピアノ・デュオ作品 その3 |
前回,レオン・ドゥーヴィルの連弾曲集「音楽の夜会」の出版社 これは「ニューグローヴ世界音楽大事典」(講談社刊)の同項目による表記で, そこでつい先日, この「ニューグローヴ」,膨大な情報量を誇り, さて,その「架け橋」でのメインとなる作曲家が ボーエンの名は知られているとは言い難いが, ボーエンのデュオ作品は出版されたものに限れば, ボーエンは「イギリスのラフマニノフ」とも呼ばれ, 無論,本家の持つスラヴ風の哀愁はないが。 そしてボーエンのデュオ作品はすべてロマン派風の作品である。 1884年前後に生れた著名作曲家の名前を拾うと, これらの革新的な作曲家の作品群と比べれば, ラフマニノフの晩年,1934年の作品「パガニー二の主題による狂詩曲」が, 逆に言えばボーエンの作品は親しみやすく,その筆頭は連弾曲の「組曲 Op.53」である。 この作品は1918年の「ミュージカル・オピニオン」(雑誌?)主催の 「前奏曲」「踊り」「夜想曲」の3曲で構成され, そしてなぜか表紙と扉には誤って「Op.52」と表記されている。 完全にロマン派的な作品で, 「組曲第2番」は暗い情熱を秘めた「Allegro」,繊細でロマンティックな「舟歌」, 「4つの小品」はいずれも洗練された 今でも入手可能かどうか不明だが, “On Heather Hill OLYHPIA OCD680”*9), 前者は3組全部,後者は「Op.53と71」のみだが, |
【2007年11月●日入稿】 |
【参考情報】 |
*1) 「20.イギリスのピアノ・デュオ作品 その2」 |
*2) Piano 4 Hands |
*3) 「和香のロンドンあれこれ」 |
*4) 【Wikipedia】ヨーク・ボーエン |
*5) 【Wikipedia】ベーラ・バルトーク |
*6) 【Wikipedia】イーゴリ・ストラヴィンスキー |
*7) 【Wikipedia】アントン・ヴェーベルン |
*8) 【Wikipedia】アルバン・ベルク |
*9) 【CD】“On Heather Hill OLYHPIA OCD680” ※ネットショッピングが可能。自己責任の上ご利用ください。 |
*10) 【CD】“British Music for Piano Duet CAMPION RRCD1353” ※ネットショッピングが可能。自己責任の上ご利用ください。 |