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現在,2台8手の伝統はほとんど途絶えてしまったが,
この演奏形態は特に19世紀後半から20世紀初頭にかけて盛んで,
主要作曲家の交響曲や交響詩,オペラの序曲等の管弦楽曲が数多く編曲され出版された。
2台ピアノと連弾の魅力を併せ持つ2台8手だが,その編曲はややもすると音が厚過ぎ,
また合奏として合わせにくいものになりがち。
しかしこの「無窮動」(1861初演)の編曲は無駄に音を重ねた箇所が全く無く,
音量や響きの変化も多彩かつ効果的で,しかも2台のピアノ間の旋律のやり取りも面白く工夫されている。
親しみやすい作品で,多人数でのデュオ・コンサートの華麗なオープニングやアンコールにふさわしい。
(松永晴紀)
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